タケキャブとネキシウムの違いを理解しよう

タケキャブとネキシウムはどちらも作用機序のよく似ている薬です。
胃酸が出過ぎた状態になると、胃の粘膜が荒れて胃痛や胸やけを起こしたり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍になることがあります。
2つの薬は、出過ぎる胃酸を抑えてこれらの症状を改善してくれる薬になります。

タケキャブとネキシウムでは、まず有効成分に違いがあります。
タケキャブの有効成分はボノプラザンフマル酸塩、ネキシウムの有効成分はエソメプラゾールマグネシウム水和物です。
また、タケキャブのほうがネキシウムよりも後になってから製造・販売された医薬品であるため、より強く胃酸を抑える効果があります。
同様の働きを持つ薬のなかでは、現在タケキャブがもっとも胃酸分泌抑制効果の高い薬となっています。

食べ物を消化するときには、胃の壁細胞のなかにある特定の酵素がカリウムイオンを取り込むことで、胃の中に酸を放出します。
ボノプラザンやエソメプラゾールは、このときカリウムイオンを競合的に阻害することで、胃酸の分泌を抑制する薬剤になります。
また、胃液のpHを上げることによって、様々な胃腸病の原因となるヘリコバクター・ピロリを死滅させる効果も持っています。

タケキャブには即効性があり、通常は1日1回服用することで効果が現れます。
服用量は病気や症状によって異なりますが、胃潰瘍の場合には1回ボノプラザンとして20mgを8週間まで、十二指腸潰瘍の場合には1回ボノプラザンとして20mgを6週間までです。
逆流性食道炎の場合には1回ボノプラザンとして20mgを4週間まで使用することができます。
逆流性食道炎の治療で十分な効果が得られない場合には、8週間くらいまで延長することも可能です。

タケキャブには副作用はあまりありませんが、人によっては下痢や便秘・軟便などの症状が出ることがあります。
また、発疹やかゆみなどの皮膚症状が出ることもあるので、薬にたいするアレルギーのある人は注意するようにしてください。
肝臓病や腎臓病の人、高齢者では副作用が強く出てしまうこともあります。

タケキャブが強いゆえの影響

タケキャブは即効性があり、胃潰瘍や胃痛を始めとした様々な症状に効果のある薬です。
しかし、効果が強すぎることによって起きる弊害がないわけではありません。
こうした副作用は、胃酸の分泌が過度に抑えられることによって、胃液のpHが上がってしまうために生じます。

通常、胃液というのは外から入ってきた細菌やウィルスを酸によって死滅させ、感染症を予防するという働きを持っています。
しかし、タケキャブの服用によって胃液の酸性度が低下してしまうと、これらの細菌やウィルスを十分に殺菌できないことになります。
そのことによって腸内細菌のバランスが崩れ、細菌やウィルスによる腸内感染を引き起こしてしまう原因となるのです。

腸内の環境が乱れて腸内感染を起こしてしまった場合、サルモネラ菌を始めとした悪玉菌による消化管感染症を引き起こしてしまうリスクがあります。
また、細菌やウィルスが肺に入り込むことによって、間質性肺炎や好酸球性肺炎にかかってしまう場合もあります。
肺炎にかかった人では、発熱をしたり、から咳や息苦しさといった副作用が出ることになります。

タケキャブを使用する場合には、薬の飲み合わせにも注意が必要です。
胃酸の分泌が抑えられると、他の薬を飲んだときに十分に消化することができず、その薬の効果が弱まってしまうことがあります。
また、別の薬と併用することでタケキャブの有効成分であるボノプラザンフマル酸塩の血中濃度が上がり、副作用が強く出てしまうこともあります。

タケキャブは、胃潰瘍や逆流性食道炎などにたいする治療効果が高く、通常は短い期間で症状を改善することができます。
ですが、長期間服用を続けることによって、こういった感染症にかかるリスクも高まってしまいます。
そのため、継続して使用する場合には、副作用にも十分に注意しながら服用しなくてはいけません。
場合によっては、他の酸分泌抑制薬に交替されることもあります。