ネキシウムとの併用を避けるべき薬

ネキシウムは胃酸を抑える働きがあるため、逆流性食道炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・ピロリ菌の治療に使われます。
しかしネキシウムには併用を避けるべき薬も数多くあります。
というのも胃酸が減少すると薬の効果が強く出すぎてしまったり、反対に効果が弱まる恐れがあるからです。

まず併用禁忌とされているのが、アタナザビル・リルピビリン等のHIV治療薬です。
これらの薬と併用すると、効果が弱まる恐れがあります。もしエイズを発症した場合は、HIV治療薬の服用が優先されます。

このようにネキシウムと併用することで効果が弱まる薬は他にもあります。
例えば抗真菌薬のイトリゾールやブイフェンド、抗悪性腫瘍薬のイレッサ・タシグナ・タルセバ、抗血栓薬のプラビックスなどが挙げられます。
これらはネキシウムと併用することで効果が弱まる恐れがあるため、注意が必要です。

一方抗血栓薬でもプレタールやワーファリンの場合は、その成分の血中濃度が上昇し、効果が強く出すぎてしまう恐れがあります。
他にも安定薬のセルシン、抗てんかん薬のアレビアチン・ヒダントール、免疫抑制薬のプログラフ・メソトレキセート・リウマトレックス、ジギタリス系の強心薬等が挙げられます。
これらの薬をネキシウムと併用すると効果が強くあらわれてしまうため、併用には注意が必要となります。

このようにネキシウムには飲み合わせに注意しなければならない薬が数多くあります。
また、健康食品でも飲み合わせに気をつけたい成分があります。それがセイヨウオトギリソウです。
この成分はネキシウムの効果を弱める恐れがあるため、できるだけ避けるようにしましょう。

さらにネキシウムを服用することで、肝臓に負荷がかかり、肝障害につながる恐れがあります。
もし服用して皮膚が黄色くなるなどの症状が現れた場合は、肝障害を起こしている恐れがあるためすぐに服用を中止し、医師に相談する必要があります。
また高齢者や薬物過敏症の方の場合は通常より副作用が出やすいため、注意しながら服用しましょう。

睡眠薬と併用できる?

ネキシウムと併用禁止になっている薬は数多くあります。
しかし睡眠薬は、併用禁忌薬には含まれていません。そのため原則ネキシウムと睡眠薬の併用は可能となります。

ただし注意が必要なのが、ネキシウムによって効果が強まる恐れのある薬の中に、安定剤のセルシンが含まれていることです。
セルシンはベンゾジアぺピン系の安定剤ですが、同じ作用で働くものが睡眠薬にもあるからです。

安定剤は作用によって2種類に分けられます。
ベンゾジアぺピン系の場合、神経細胞の働きを抑えるGABAの活動を活発化する働きがあります。
GABAによって神経細胞の働きが強く抑えられると、催眠作用・筋弛緩作用・抗不安作用・抗けいれん作用を得ることができます。
一方、睡眠薬も作用によって5種類に分けられますが、その中にはベンゾジアぺピン系も含まれているのです。

では睡眠薬と安定剤の違いはどこにあるのかというと、強く働きかける部分が違います。
ベンゾジアぺピン系は、ベンゾジアぺピン受容体に働きかけることで様々な作用が現れます。
そしてベンゾジアぺピン受容体は、主に催眠・抗けいれん作用を持つ受容体と、主に筋弛緩・抗不安作用を持つ受容体に分かれます。
睡眠薬は催眠・抗けいれん作用を持つ受容体に強く働きかけます。
一方安定剤は筋弛緩・抗不安作用を持つ受容体に強く働きかけるのです。

ネキシウムとベンゾジアぺピン系安定剤であるセルシンを併用すると、筋弛緩作用が強く出すぎてしまい、めまいやふらつきが生じることがあります。
睡眠薬は併用禁止にはなっていませんが、同様の作用を持つベンゾジアぺピン系の睡眠薬の場合、同様に副作用が生じることがあります。
高齢者や薬物過敏症の方もそうですが、ネキシウムによって副作用が出る恐れが高い場合は、必ず医師に相談してから服用するようにしましょう。