逆流性食道炎と似ている病気って?

逆流性食道炎は、ほかにも似た症状がたくさんある病気として知られています。
というのも、その症状が体のかなり広い範囲にわたって現れるためです。
逆流性食道炎の症状の特徴は、酷い痛みや不快感を伴うところにあるのですが、それが人の体の広い部分で起きてしまうため、そのもとになる疾病については、さまざまな病気の名前が挙げられ、逆流性食道炎であると絞り込むのが難しくなってしまうのです。
一番似たような症状の出る病気としてよく話題になるのが狭心症です。

逆流性食道炎の場合、その代表的な症状に胸の部分が痛むというものがありますが、この痛みの種類はチクチクとした鋭角的な痛みであり、イメージ的にも食道の異変とは結びつき難いものです。
しかし、この胸の痛みは逆流性食道炎ではかなり高い確率で発症するので、逆に、最近では狭心症による胸の痛みのほうが逆流性食道炎によるものではないかと勘違いされることが多くなっているようです。
狭心症というのは、心臓の細胞へ血液を運んでいく血管に動脈硬化が起きてしまい、血液が運ばれなくなるために起こる病気です。
狭心症特有の発作というものが、逆流性食道炎の症状に似ているわけです。

しかし、二つの病気の本質は、まったく別のものであるため、注意が必要です。
狭心症の場合、さらに深刻なものとなることが多いので、この症状が現れたら重く受け止めたほうがいいのです。
決して一過性の痛みなどと考えないようにしましょう。

このように逆流性食道炎で発症する痛みや不快感に似た症状は、ほかのたくさんの病気で感じられます。
たとえば、その代表的な症状の一つに胸が焼けるような不快感というものがありますが、これは胃液や胃の内容物が食道へ逆流してくるために起こるものなのですが、この不快感が食道がんで起きる症状によく似ているのです。
食道がんであるか逆流性食道炎なのかは、胃カメラなどの検査の際にすぐに分かります。
何か正体不明な胸の痛みや胸やけなどに襲われたなら、とりあえずは胃の検査も兼ねて本格的な検査を受けてみるほうがいいでしょう。

どんな病気と合併症の可能性があるのか

逆流性食道炎の症状がありながら、何が原因かわからないためにしばらく様子を見ようと放置しておくと、バレット食道をはじめとする合併症を引き起こしやすいので注意しなければなりません。
バレット食道の症状というのは、胃の内容物の逆流が繰り返して起きるために、食道の粘膜の表面が胃の粘膜のようになってしまうものです。
日本での報告はないものの、欧米ではいずれ食道がんになる可能性もあると見られているため、そのまま放置しておくのは避けたほうがよさそうです。
逆流性食道炎には、そのほかの合併症のリスクもあります。

睡眠障害が生じやすいというのも、その一つと言えます。
この睡眠障害の症状は、夜中に何度も目が覚めてしまうという、精神的にも負担のかかるものです。
直接の原因となっているのは、寝ているときの姿勢です。
逆流性食道炎の代表的な病状である胸焼けなどのせいで目が覚めてしまうのです。
これは寝た体勢になると胃酸が逆流しやすくなってしまうために起きてしまうのです。

以前は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療の際にピロリ菌の除去を行うと、逆流性食道炎になりやすいというようなことが言われていました。
しかし、この報告は今では誤りであると指摘され、ピロリ菌の除去は積極的に行うべきとされています。
逆流性食道炎かどうかの診察は、胃カメラなどで胃の検査を行うときにカメラが胃に行き着く前、あるいは口や鼻に戻る際に、食道を通過するときに診ることで分かるものです。
そのため、ピロリ菌の除去や十二指腸、胃の検査で並行して行うことが可能です。
もし、その検査のときに疾患が認められたならば、逆流性食道炎の病状が悪化する前に可能性を摘んでおくということができます。